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2012年春に岩手県大槌町で開かれた早稲田大・清華大の日中両大学によるワークショップの活動成果をまとめた著書『復興まちづくりに文化の風を 日中共同ワークショップの試み』が刊行されました

2012年春に岩手県大槌町で開かれた早稲田大・清華大の日中両大学によるワークショップの活動成果をまとめた著書『復興まちづくりに文化の風を 日中共同ワークショップの試み』(ブックレットNo.33)が刊行された。執筆は、中川武(東日本大震災復興研究拠点・自然文化安全都市研究所 所長)+日中共同ワークショップ編集委員会による。住民・行政も参加するワークショップならではの対話・発見・提案の循環モデルで、遅々として進まない復興の現状を打破する。当研究所の研究成果としては、他に2012年4月に中川武+中川研究室により刊行された『文化遺産の保全と復興の哲学 自然との創造的関係の再生』(ブックレットNo.11)があり、それに続く2冊目のブックレットである。また、2013年11月1日盛岡市にて、WASEDA研究院フォーラム「海・内陸・山の連携を求めて—震災復興における持続性と広域協力の構築」を開催の予定である。当研究代所代表者の中川教授が研究発表とパネルディスカッションのコーディネーターを務めることになっている。

(以下、中川教授よりコメント)
「東日本大震災復興研究は、通常、自然の災害や社会的混乱からの再建だけでなく、生命、財産、経済の根幹にかかわる、いつ来るかわからない津波の危険があるため、どうしてもハードを主体とした安全安心計画に傾きがちになる。かといって、そこで営まれる生活の中のいやしや喜びといったもの、つまり“海を眺め、感じながら生きたい”という願いも到底無視できないものであることもわかっている。その引き裂かれた心をどう納得させ、どのような道筋を通ればよいのか、私たちの研究目標は、そこに光を当て、いくつかの提案を行うことができたと考えている。」

・東日本大震災復興研究拠点について
http://www.kikou.waseda.ac.jp/jyuten/WSD322_open.php?KikoId=06&KenkyujoId=5J&kbn=0
http://www.waseda.jp/rps/fas/research-expenses/fukkou.html


・早稲田大学出版部HP
http://www.waseda-up.co.jp/cat649/


目次:
プロローグ 復興計画に文化の風を(中川武)
     1 大震災で喪われたものと遺されたもの   2 復興計画におけるハードとソフト――様々な意匠の自覚   3 ワークショップに求められるもの   
第1章 共同研究会(伊藤瑞季)
     1 共同研究会の必要性   2 どのように行われたか  
第2章 事前調査(田淵奈央)

     1 事前調査とオープンレクチャーの大切さ   2 早稲田大学チームの調査   3 清華大学チームの調査   4 オープンレクチャー
第3章 発見と住民との意見交換(宮澤秀輔・江崎信貴)
     1 ワークショップの過程での気づきと発見   2 住民への発表と意見交換――各グループの作品
第4章 提案(中川武)
     1 清華大学からの提案   2 早稲田大学からの提案   3 まとめ――復興計画に必要な持続的広域協力   あとがき