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5/26、27に新入生オリエンテーションが八王子セミナーハウスで開催されました

2018年度 新入生オリエンテーション・懇親ワークショップ

課題主旨:
さまざまな「かたち」を発見し、その魅力について考える

大学セミナーハウスのさまざまな「かたち」

 今年度のオリエンテーションでは、新入生の皆さんに、大学セミナー・ハウスの敷地内を踏査し、大小様々な「かたち」を発見して、そのなかで特に気に入ったものをいくつか選んでよく観察してもらいます。発見した「かたち」のもつ魅力とは何なのかについて、グループでよく話し合って考え、そこからインスピレーションを得て絵を描くとともに、その過程で考えたことをことば(文章)にして、絵とともに大きな紙のうえに表現してください。
 発見した「かたち」は、なぜあなたを魅了したのでしょうか。さまざまな「かたち」同士は、互いにどのような関係をなしているでしょうか。「かたち」が皆さんに語りかけてくることばに耳をかたむけ、創造力豊かに表現して下さい。

「かたち」同士の関係性

大学セミナー・ハウスの「かたち」について考えるとき、「かたち」そのものの魅力はもちろん、「かたち」同士の関係性についても思いを馳せてもらいたいと思います。
大学セミナー・ハウスの敷地を歩き回れば、実にさまざまな「かたち」が目に飛び込んできます。多摩の丘に楔を打ち込んだように屹立する本館のかたちや、宿泊ユニットが地形に呼応するように描くゆるやかな弧のかたちを見れば、建築が自然地形と対話するように建てられていることが理解できるでしょう。また、随所にちりばめられたディテール(細部に至る設計)のかたちは、いずれもユニークでありながら、丸みを帯びた手摺、ゆるやかな屋根のカーブ、木や葉っぱのモチーフなどは、繰り返し使われることで、全体に統一感を醸し出しています。このように、大学セミナー・ハウスの大小さまざまな「かたち」は、それぞれが自律しつつも、他の「かたち」と共鳴しつつ、集積することで、「全体」を形成しています。そのため、これほどまでに多様なかたちがひしめいているにもかかわらず、建物群全体には緩やかな統一感が感じられます。
新入生のみなさんには、この機会に、大学セミナー・ハウスの「かたち」の魅力を感じ、「かたち」同士の対話に耳をかたむけることで、大学セミナー・ハウスを「かたち」の関係性が作り出す小宇宙として捉えてみてほしいと思います。

関連図書
(1)齊藤祐子:「吉阪隆正大学セミナーハウス」、建築資料研究社、2016
(2)2004吉阪隆正展実行委員会:「吉阪隆正の迷宮」、TOTO出版、2005
(3)アルキテクト:「好きなことはやらずにはいられない 吉阪隆正との対話」、建築技術、2015

課題概要

【フィールドサーベイ】
・グループ毎にフィールドサーベイを行い、セミナー・ハウスの敷地内に、さまざまな「かたち」を発見して、そのうち特に気に入った「かたち」をいくつか採集する。

【絵をえがく】
・選んだ「かたち」にインスピレーションを得て、その魅力が伝わるように、与えられた用紙に絵を描く(写実的に描く、様々な要素をコラージュする、抽象化するなど、表現方法は自由。また、一つの大きな絵でも良いし、いくつかの小さな絵の組み合わせでも良い。これまでに建築表現Iの授業で習得した手法を含め、建築表現を試みるとよいだろう。用紙はA0版で、横使い・縦使い、用いる画材などは問わない。・・・(1)

【ことばを紡ぐ】
・選んだ「かたち」の持つ魅力や、「かたち」同士の関係性などについて、グループ内で自由にディスカッションし、解釈し、自分たちの考えた事をことばに紡ぎ出して、文章にまとめる。文章の体裁は自由(たとえば、自由詩調でも、論説調でもよい。また、一つの長い文章でも良いし、いくつかの短い文章でもよい)。
・絵を描いたのと同じA0版用紙(枚数自由)に、紡いだ言葉を、「レタリング」をして書き込む。・・・(2)

【考えを伝える】
・「(1)絵」と「(2)文章」は、同じ用紙内に適切に配置し、一つの統合されたプレゼンテーションとして表現すること。
・オリエンテーションの講評時には、自分たちのプレゼンテーション(絵+文章)について、各チーム4分ずつ、口頭で発表してもらう。(一人だけが延々と話して、他のメンバーは傍観しているというのではなく、みなが何らかのかたちで発表に参加できるように工夫すること)

【その他】
・講評会では、優れた「かたち」の発見とそこからの気付き、「かたち」に対する深い理解と解釈、すぐれたことばの表現などを勘案し、総合的に判断して評価を決定する。その後、優秀作品を選び、表彰と全体講評を行う。
・1グループは9〜10名とし、メンバーは建築学科で決定する。



使用材料
・ペン、鉛筆、水性絵の具など、最低限の画材は班の数だけ学科が用意し、その他はグループ毎に、使い慣れた画材を自ら持ち込むように案内する

講評会
講堂にて、各グループ4分間で口頭発表する。その後、全教員がシールを用いた投票を行い、優秀発表を数グループ選ぶ。最後に、表彰と全体講評を行う。


投票結果
金賞:5班
加藤彩那、川手美咲、きく池満ちる、北村彩夏、久保友亮、栗林陽光、桑添洸晟、顧暘、XIANG YIMING、小出所拓海、小林祐人

銀賞:12班
ヒグチケイスケ、藤澤拓弥、古田祥一朗、星野勇樹、堀江葉士、堀尾理沙、堀崎航、本夛みずほ、眞木菜々子、牧野冬馬

銅賞:4班
王丸舞子、大島玲奈、沖中理帆子、小原美春、釜田森至、唐木雄太郎、河合龍一、カワサキタイチ、菊地彪、北山寛之、清元勇志郎